空前のADVブームにより、またしてもADVです。一旦アクションホラー挟んだからセーフ。
覚えたての折り畳みタグ駆使して、容赦のないネタバレかましていくから注意しろよな。
なんせこのゲームはどこを語ってもネタバレになっちゃうから、配慮してると何一つ語れない。
無意味にストーリー垂れ流して作品の価値にただ乗りするような真似はしないが、俺が好きと思ったことを語るためのスクショ添付やらネタバレやらには一切の配慮がないので悪しからずだ。
犯人の名前とかガンガン出すし画像もボカさんからな。折り畳みが唯一の配慮だ。
あと先に言っとくと、ゲームへの文句は多めです。全体的に否定的な内容になると思うけど、そのうえでこのゲームめっちゃ好きって話だからご勘弁。

本文(クリックで展開)
めっちゃ雑に言うと、このゲームはダンガンロンパ的な奴です。
少女たちが軟禁され、殺人事件が起きるから自分たちで犯人特定して処刑しろって流れ。
少女たちはそれぞれ違う魔法を使える魔法少女で、将来的に危険な魔女になる因子を持っている。
魔女は危険だから隔離するために牢屋敷と呼ばれる孤島に軟禁されるが、魔女化が進行すると殺人衝動が高まり、牢屋敷内では必ず殺人事件が起こる。
魔女は処刑しなければならないので、犯人=魔女を特定して処刑するってのがゲーム進行の流れです。
俺はこの設定が出た時点で、裁判とかデスゲームとして弱くない?って不安になってたんですよ。
ダンロンとの比較になるが、あっちは殺人のメリットが示されてるし、完全犯罪じゃなきゃいけないからまさしくデス”ゲーム”なんですよ。
犯人はバレずに殺すために入念な準備をするし、殺害後の隠ぺい工作も必須。
他の人は犯人を指摘できないと自分が処刑されるので、証拠集めと推理に必死になる。
このゲームの場合だと殺人のメリットは存在しないし、動機も殺人衝動が高まる以外に共通するものがない。
殺す理由がないならデスゲームとして成立しないし、動機が衝動ってのもこの手のゲームでどうなん?って気持ちがありました。
と、いうのも衝動で殺すって聞いたときに、無差別殺人的な殺人自体が目的になったものを想像しちゃったんですよ。
この手のゲームでは殺人は手段であってほしいというか、動機やトリックから精神状態や人間関係が表現されるのを期待してたといいますか・・・。
でもそんなのは杞憂で、最初の事件が終わるころにはすっかり夢中になってたんですよねえ。
最初の事件での犯人の動機は、牢屋敷内の治安維持。
たしかに被害者の素行に問題はあったし、迷惑してる人もいた。
だからって殺さなきゃいけないほどの大事とは感じられないし、犯人もそれだけが動機になるようなキャラと思えなかったんですよ。

裁判での敗北を悟ると潔く犯行を認め、処刑さえもどんと来いとばかりに構えている犯人。
ところが、処刑の方法がアイアンメイデンだと知ると態度が一変、激しく抵抗し、処刑方法の変更やら裁判のやり直しやら・・・さっきまでの凛々しい立ち振る舞いは見る影もない。
どんだけ強気にふるまっても死ぬ間際には恐怖で泣きわめくんだよみたいな演出なら、いくらなんでもチープすぎるぞ?とか疑いの目で見てたわけ。こいつめんどくせーオタクだな?
が、実際はそんな理由ではなく、このゲームの方向を示す重要な仕掛けだったんですね。

抵抗した理由は、誰にも見られない状態で死にたくないから。鉄の箱の中で串刺しにされては、誰にもその姿を見てもらえない。
彼女は一番であることに執着していて、真の犯行動機も、被害者が自分よりも有名人だったから。
自分の生き死によりも死に様を心配して泣き叫ぶ。この美しいほどに醜い心の歪みは、最後まで物語を見届けたいと思わせるには十分すぎるほどのインパクトだったんですね。
殺人衝動って言葉に引っ張られて変なイメージをしていたが、どうもこれは殺人という選択肢が自分の中に入り込むみたいな理解が適切かもしれない。
火種となる心の闇は本人が抱えるもので、殺人衝動はそれを増幅させる物。
だからバレないようにトリックを用いるし、裁判も他人を陥れてでも生き延びようとする。

いやまあ殺人衝動ってのがそのまま凶暴化みたいな意味で使われてたパターンもあるし、俺が無理くり解釈してるだけな可能性高いが・・・。まあいいや。
そもそもの設定が結構複雑で、まだまだ理解しきれてない部分が多いんですよね。
どこまでが誰の意思で誰の行動みたいなの全然理解しきれてないし、勢いで理解した気になってるだけの部分も多い気がする。
今もこうやってブログ書いてるうちに自分の中で情報が整理できて、納得できてなかった部分に納得できたってのが∞回発生してる。
処刑ボタン押さなきゃ一緒に処刑とかの脅しもないのはね~とか文句言おうと思ったが、強制されてないから心が壊れる様子がわかるのかも、なんて気付きを得ちゃったりね。

なんなら終盤の展開につながる伏線の可能性もあるなと思ったが、それならそれで周りに指摘される描写は欲しいし、そこまでのことではないかもしれない。いや知らんけど。

そんでもまあ、やっぱり裁判にだけは文句言いたい。色々とちょっと出来が悪くないかと。
全体的に証拠がわかりにくくて不親切だし、事件の状況とか各々のアリバイとかは証拠として自由に確認できない場合もある。
中には証拠の画像が明らかにおかしくて、絶対に判断できないやつもあった。


ここまでのは極端だとしても、やっぱり証拠品なりなんなりに状況をまとめたデータを入れといてほしいんですよねえ・・・。ダンロンでいうところのプロファイルってやつ?
事件概要がすぐに確認できないから、何時ごろ○○してたとかアリバイを主張されても、それで何が変わるかパッと判断できないんですよ。俺の頭が悪いだけならゴメン。
事件前の日常パートで提示された情報と照らし合わせるとわかったりするが、裁判中にそこのログが確認できないのはどうかと思う。
俺はプレイ中の様子を全部録画して、わからなくなったら録画を見返してプレイしてましたよ。おかげでブログで使いたいスクショがいつでも引っ張り出せる。

あと、恐らくなんだけど、これって真犯人を当てる必要がない、あるいは運営側が真犯人を把握してないんですよ。
犯人を決められなければ全員処刑のルールはあるが、それの正誤は問われていない。
実際、バッドエンド分岐ではあるが間違った人物を犯人として処刑するルートもある。
答え合わせが犯人の自白に委ねられてるから、自白するの今!?ってなる裁判もちょいちょいあった。
ストーリー上不要だっただけかもしれないが、正誤が問われないことを活用した裁判もなかったから、もっとパキっとさせてもいいんじゃないかなって思ったり。
延々文句言っといてアレだが、このゲーム本当に面白いし大好きなんですよね。
文句なしに面白いとは言えないが、下手な文句なしに面白いゲームよりも面白い。
何がそんなに面白いって、やっぱりキャラクターとストーリーなんですよ。
キャラクターはもれなく魅力的だし、ストーリーはその魅力を引き出すのに余念がない。
殺人犯の仕掛けたトリックを暴いて犯行を白日の下にさらす。意地の悪い言い方だが、これって正義の行いのはずなんですよ。
集めた証拠と議論の末に犯人を絞り込み、「犯人はお前だ!」って指摘する瞬間は壮絶なカタルシスを感じるはず。
なのに、このゲームでは絶対にそうならない。
トリックを暴いて犯人を絞り込んだとしても、指摘しようとする手は震えるし、犯人じゃない、犯人であってほしくないと心は叫び続ける。
それでも真相を無視することはできず、吐き気を催すほどの最悪な気持ちで犯人を指定する。

これはもう、どうしようもなくキャラクターを好きになってるから起こる現象で、キャラクターとストーリーの両方が良くないと成立しないんですよね。
くどいほどのバッドエンド分岐も、ストーリーに組み込まれたキャラクターの過去話も、ぜんぶここにつながっているんだなって。
確かにバッドエンドは必要性に首をかしげる内容の物もあるし、キャラの掘り下げもメタ推理につながる要素になっているのは事実。
でも、本編以上に強い関係を結ぶキャラクター達のifルートは、バッドエンド分岐で終わらせるのは勿体ないほどの物なんですよね。シェリーちゃん幸せに生きて・・・。

掘り下げのタイミングだって、こっちが選べないからこそ最高のタイミングで提供されてるといえるわけで、絶対に見せ場で空振りはさせねえぞって強い意志を感じる。
キャラクターたちの抱えるトラウマや心の闇は、明かすべき時に明かされるからより心を抉られるというか・・・。悪い、やっぱ辛えわ。

早期退場したキャラの掘り下げにも余念がなく、ゲームの中盤からは主人公が交代して2週目の牢屋敷生活が始まる。
公式で犯人交代ifやるとかさあ・・・ずるいじゃん。そんなんオタクが大好きで絶対妄想するやつだよ・・・。
そうやって徹底的に掘り下げて、長所も短所も抱えるものも理解させ、余すところなく魅力を伝える。キャラゲー的側面を考えたら当然の仕掛けだけど、このゲームはそれだけで終わらせてくれない。
ゲームの最終盤では、裁判の中で参加者たちのトラウマを刺激して魔女化させていくのだが・・、ここまで好きになったキャラクター達にそんな仕打ちをさせられるのがとにかく苦しい!
どこで、なんと言い返せば絶望させられるのか。これまでのストーリーですべて理解し、キャラクター達を大好きになっているから手に取るようにわかってしまう。本当に性格の悪い仕掛けだよ(褒め言葉)。

魔女の呪いを解くために必要な行為で、決して苦しめるためだけにやってることではない。にも拘わらずやってる俺まで苦しい・・・。
そういう気持ちになれるのって、ひとえにここまでのストーリーの賜物なんですよねえ・・・。
キャラクターの魅力をゲームが引き出して、魅力を知るほどゲームは面白く、感情を揺さぶるように作られている。
いやほんと・・・キャラの見せ方も動かし方もうますぎて、そりゃこんだけ話題にもなるよなって感じ。
正直、裁判・謎解きゲーとしての評価にはいまだに懐疑的な部分あるが、キャラゲーとして見たら数年に一度の特大ヒットかもしれない。
ちょっとこのゲームのこと好きになりすぎちゃってて、俺はずっと宝生マーゴのことを考えている。
いや、二階堂ヒロのことも橘シェリーのことも桜羽エマのことも・・・この話はキリがないからやめよう。

個別のキャラ語り始めると絶対終わらんからやらんけど、本当にみんな魅力的で大好きで・・・。設定資料集?の再販ほんまにお願いします。steamのDLCでパパっとできませんか?
こうして感想書いてると、改めてすごいゲームで遊ばせてもらったんだなーってしみじみ思う。
直接の続編を望むタイプの作品じゃないけど、なんらかの展開につながらんかと期待してグッズ買っちゃってるんだもん。いい作品に触れるとそういう気持ちになって、消費活動に勤しんでしまう。ぬいぴーす届くの待ちきれねえんだワ。
何に期待するかで評価は分かれると思うけど、総合してみると文句なしに最高のゲームでした。
なんかいい感じの言葉で〆たかったけど、「めっちゃ面白かったよ」としか言えないのでそうします。
めっちゃ面白かったよ。