こんにちは。バレンタインですね。バレンタインではないけど。
テンパリングってのはみなさんご存知チョコレートを美味しく綺麗にするための工程なのですが、ぼちぼち難易度が高く人が死ぬことが知られています。
大概の市販のチョコって別にテンパリングなんかしなくても溶かして固めるだけで綺麗になるし、ぶっちゃけこんなの家庭でやる必要は1ミリもないです。
そんなわけでほとんど精神修行ですが実績解除のためにここは一発やってみることにします。
ステージ1
60度の湯煎でチョコを溶かして50度まで上げる。
これは成城石井の72%クーベルチュールを使用しているが、ヘボ個体を引いたのかやけにボソボソで食感が悪い。こういうハズレをリメイクするのにも使えるし案外役に立つ技術なのかもしれないな。
当然ながら湯に接する部分しか暖まらないし、そこだけがグングン温度上昇していって危険なので絶えず掻き回します。60度になると死ぬそうなので湯温をキープできる低温調理器はとにかく便利ですね。
水滴がわずかでも入ってしまうとそれも即死トラップになるらしいので力み過ぎないようにしよう。
溶けた。まだ50度ではない。
テンパリング成功したチョコってテカるらしいんだけど既にかなりテカってない?そもそも市販のチョコはテンパリングされてるはずだし、どういう場合に必要になるのか実はよくわかってないです。
なんというかボウルにチョコを塗り付けてはさらえて暖まった部分を増やしていくイメージでやっていく。伝わるだろうかこの感覚。
ボウルの中の温度は一定じゃない気がするし、お湯につけたままだとぶち抜くことが想定されるので引き上げては混ぜを蹴り返してます。
50度ですね。ステージ1クリアですおめでとうございます。
ステージ2
氷水で27度まで冷やす
これも塗り付けて冷えた部分を集めてを繰り返して少しずつ温度を下げていきます。
つけっぱなしだと外側だけ冷え固まってゲームオーバーなので、とにかくこまめに引き上げて塗り付けてさらえてを繰り返していく。
無事にクリアです。テカり具合が増してるように見えるのは写真の都合だろうか?
今更ながら全ての作業は地べたにあぐらで遂行されています。低温調理器具が床に置いてあるから仕方ない。とても製菓の作業とは思えない光景ですね。
最後にまたお湯につけて30〜32度まで持っていくのですが、ここで温度を上げすぎてゲームオーバー。思ってたより一瞬で温度が上がって終わってしまった。
とはいえ60度ぶち抜くか、水が入らない限りは何度でも1面からやり直せます。諦めずに行きましょう
ここまでの作業で手がベタベタです。普通に恋する乙女みたいで可愛いと思う。
1面です
2面です。やはり1面よりテカる気がする。
若干怪しい気がするけど3面もクリアです。これでテンパリングは完了したと思われます。
テンパリング成功してたらナイフに薄塗りにした奴がすぐに綺麗に固まるっていうけどわからなさすぎて途方に暮れている様子。
まあいいや。今回は加工するでもなくハズレ個体の修復なのでそのまんま固めます。オーブンシート的なやつ便利すぎる。
冷蔵庫で冷やして完成。やっぱりちょっとブルームっぽいの出てるしまだ完璧とはいえなさそう。
クックパーの模様って立体になってんのな。
食べやすさのことは一切考慮してなかった。力技で叩き割って貪り食いましょう。
明らかにそのまま食うよりも口溶けが良くなってるし、味もなんだか感じやすくなっている。これは気のせいとはいえないレベルで違う。
ひょっとすると製菓用チョコってそのまま食うのは厳しい場合があるのかもしれない。テンパリングしてあったとしても保存状態による劣化とかも考えられるし。
めんどくさい工程ではあるけどコツさえ掴めばどうにかなるって印象なので、ハズレチョコ引いた場合は積極的に活用していきたい。boniqあれば楽勝です。
おわり。来年のバレンタインにもう一度挑戦しよう。